おはようございます。
かちゅーです。
今日は、私が取材を担当していた映画「メリー・ポピンズ リターンズ」の記者会見で話された事を少しシェアします。
当時私が書いた記事は以下からご覧ください。
はじめに
当時、僕は映画ジャーナリストして毎日ハリウッドを駆け回り、週に数本のペースで新作の映画を見ていました。
有名なチャイニーズ劇場も、多い時は週に4回くらい行っていました。
思い出すとかなり懐かしみを覚えます。
これまで何百本の映画を見てきたのか分かりませんが、メリー・ポピンズ リターンズは僕の中でかなり印象深いものになりました。
メリー・ポピンズ一般公開の約1ヶ月前、ロサンゼルス市内の劇場にてメディア関係者向けに行われた試写会にて、心躍る感動に包まれながら見たのは鮮明な記憶として残っています。
その後に行われた記者会見では、どのようにしてあの作品が完成したのか、その経緯が語られました。
世間の前評判を覆し、多くの人を魅了した作品制作の裏には、監督ロブ・マーシャルの見事なリーダーシップがあったのです。
不朽の名作
メリー・ポピンズは、1964年にオリジナルの作品が公開されました。
この作品は史上稀に見る名作として大ヒットし、当時の人々の心を魅了しました。
その年のアカデミー賞では、最優秀主演女優賞(ジュリー・アンドリュース)をはじめとする5つの部門で受賞し、その他にも8つの部門でノミネートされました。
その作品を見たことがある人はあまりいないかも知れませんが、このような受賞歴を知るだけでも、いかに素晴らしい傑作といえるものだったのかは伺えると思います。
54年の時を経てリリースされた続編と前評判
一方で、今回の作品はオリジナル作品の続編として54年ぶりに公開されました。
もちろん、オリジナル版当時と同じキャストではできようがありません。
制作チームのメンバーも含めて、ほとんど完全に新しいチームでの作成となりました。
また、オリジナル版はもはや伝説となっていたため、今回の続編公開に対して批判的な声もかなり上がっていました。
現に多くの人は悲観的な印象を持っていたと思います。
私も当時住んでいた家のホストにこの続編公開について聞いてみると、
“I’m not interested really, the original one is always better than the sequel.”
(興味ないな。続編がオリジナルより悪いに決まってるから。)
と、まあまあ強い口調で返ってきました。
これも他の人の意見なども照らし合わせると、極めて一般的な世間の反応だったのだろうと思います。
しかし、試写会にて映画を見終わった私の率直な感想は、
「素晴らしかったな。」
でした。
見事な臨場感と、演者さんの立体感あふれる演技、見るものの心理変容を見事に捉えた描写展開など、美しい仕上がりになっていました。
記者会見にて
数日後、記者会見が行われました。
それを聞いて、全ての合点が一致した感じがしました。
というのも、キャストさんも制作チームの人たちも、みんな一様に監督であるロブ・マーシャルを称賛していたのです。
ロブは有名なミュージカル映画「シカゴ」を手がけたことでも有名な映画監督です。
ですので、今回のメリー・ポピンズ製作にあたったのも、彼の土俵ではあったのでしょう。
監督ロブ・マーシャルのリーダーシップ
映画製作の腕前ももちろんさることながら、キャストさんがたちが強調していたのは、ロブの環境づくりでした。
先日、別のブログでもお伝えしましたが、ハリウッド俳優たちは日々プレッシャーの中仕事をしています。
その中でも、この作品に関してはかなりの重圧がかかっていました。
当然、世間の批判的な声は彼らの耳に入りますし、そのような批評が下されるのはある程度やる前から予測できることだからです。
ですから、普通であれば失敗の不安や恐怖はどうしても付き纏うところでしょう。
しかし、演者さんたちはそのようなプレッシャーを感じることはなかったと話しています。
「ロブは常に自分たちの役作りに集中できる環境を作ってくれた。私たちは全く心配する必要がなかった。」 「役者も、制作チームも、みんなロブのビジョンや意思をわかっていた。だからみんなが同じ方向を向いて作品を作れた。」 「ロブは我々を信頼してくれたから、全力で自分のパフォーマンスを出し切ることができた。」
以上はその記者会見の中で実際に話されたことです。(私流の超訳ですが)
もちろん、一番重圧を受けていたのはロブ自身だったはずです。
ですが、彼はその重圧を跳ね除け、チームメンバーの力を発揮させる環境づくりを見事に作りました。
その結果素晴らしい作品ができ、周囲の評判をくつがえすものになったというのは非常に感慨深く感じます。
皆さんも、お時間が会ったときに是非映画も見てみてください。
最後に
いかがでしたでしょうか。
質問や感想などをコメントでシェアしていただけますと幸いです。
日本人として世界にはばたく人材が増え、グローバル競争の激化が進む現代社会においても日本が高いプレゼンスを発揮できるよう私も全力を尽くします。いずれは世界が一つになり、平和で豊かな社会になるような一助となれば幸いです。
関連記事:
【ハリウッドセレブ100人以上を取材して学んだこと】
コメント