おはようございます。
かちゅーです🐭
今日からは数百年に渡って受け継がれ、育まれてきた日本人の精神「武士道」について書きます。
数日間に渡って少しずつ、ゆっくりと進めていく予定です。
武士道
日本人として生きている以上、武士道という概念を聞いたことがないという人はいませんよね。
しかし、「武士道ってなんなの?」と聞かれたときに答えられる人は意外と少ないのではないでしょうか?
とはいえ武士道に興味を持っている外国人はたくさんいます。
私も海外から日本に来ている留学生からは何度も武士道について聞かれた経験があります。
いまの世の中では忘れ去られつつある「武士道」という概念ですが、実際に深く知ろうとすれば非常に秀逸な精神世界を表しているものです。
世界中から注目を集めた武士道
1899年、新渡戸稲造の著書「武士道(原題「 BUSHIDO: The Soul of Japan」)が刊行されました。
当時は日本が日清戦争に勝利した頃でもあったため、日本への注目度は世界中から高まりつつある時でもありました。
そのような背景も後押ししてか、この本は瞬く間にあらゆる言語に翻訳され、世界中に広まっていきます。
当時でいえば、欧米列強がアジアやアフリカ諸国を次々と植民地化していた時代でもありました。かの強国、中国でさえもその力に屈してしまった時代です。
そんな中、有色人種でありながら一度も倒れることなく欧米諸国と互角以上の戦いを見せたのが我らが祖国日本でした。
極東の小さな島国で、250年の鎖国によりあらゆる側面で遅れをとっていた日本がなぜこのような奇跡的な快進撃を見せたのか、その答えが武士道にあったのです。
そして、数百年にわたり日本のサムライの間でゆっくりと育まれてきたこの精神世界は、当時の世界中の人々を魅了したのでした。
かの発明王トーマス・エジソンも、その読者の中の一人であったとされています。
新渡戸翁はこの著書を英語で執筆されたため、現在日本語で刊行されているものは翻訳版です。しかしながらその文章を読めば、新渡戸翁の幅広い世界中からの見識が伺えます。
また古典的な文章でありながら、見事に日本人の精神武士道を説明されている文章には感服せざるをえません。
ここでお伝えする内容は、基本的に新渡戸翁の著書「武士道」の中から書いていきます。
武士道とは
武士道を一言で表すのであれば、「日本版の騎士道(the Japanese version of Chivalry)」と言えます。
皆さんも欧米の人たちから武士道について尋ねられたら、とりあえずそう伝えればなんとなくわかってくれると思います。
そこには、イギリスでいうところの「ノブリス・オブリージュ」の精神がありました。
すなわち、人の上に立つものとして在るべき道徳的理念の規範の表れと言えるでしょう。
江戸時代の武士は士農工商の頂点に立つ支配階級でした。
リーダーとしてのあるべき姿を表したのが武士道です。
この武士道が当時の人々からも親しまれ、認めれられていたということは、250年にわたる江戸時代の繁栄が示唆しているところでしょう。
また武士道は、知識の蓄積よりも実践を重視しました。
知識ばかりでそれが本当に身になっていないものは認められなかったのです。
新渡戸翁は著書の中で武士道が持つ性格を、
義、勇気、仁、礼儀、誠実さ、名誉、忠義
といった観点で説明しています。
これらについての詳細は明日以降、順番に書いていきます。
武士道の起源
皆さんもご存知の通り、日本の歴史上で武士が誕生したのは平安時代です。
しかし、武士道という概念の起源は戦国時代の武将武田信玄の兵法書「甲陽軍鑑」であるとされています。
武士道には、その理論や本質を伝承した文書や知識体系などはあまり存在しません。
長い年月をかけて、日本人の間でゆっくりと育まれてきたのでした。
武士道の精神世界を形作っているのは、仏教と神道だと言われています。
仏教は武士道の礎となっています。
剣術修行や禅による精神修行を通じて、いかなる時にも明鏡止水の心を保つ強さや独特の死生観をもたらしました。
新渡戸翁はこの死生観を「生を重視せず死に親しむ気持ち」と表現されています。
仏教は日本人に武人としての逞しい豪傑さと精神性を与えた一方で、それだけでは充足しきれなかったものを見事に補ったのが神道でした。
主君への忠誠、先祖への崇拝、親への孝心です。
神道は祖国を愛する心と祖国への忠義心を説いていると言えますが、これが世界中から畏れられた大和魂の根幹と言えるのではないでしょうか。
神道の起源は古代中国の孔子や孟子といった儒学者たちの教義に由来しますが、日本に伝わって以来、日本人の文化に合わせてアレンジがされていきました。
また新渡戸翁は、孔子や孟子の教えも日本人が元来持っていた道徳的理念を確認させたに過ぎないと述べています。
日本人の道徳思想は、言葉として伝承はされていなかったにせよ、共通の観念として確かに存在していたのかもしれませんね。
最後に
いかがでしたでしょうか。
質問や感想などをコメントでシェアしていただけますと幸いです。
日本人として世界にはばたく人材が増え、グローバル競争の激化が進む現代社会においても日本が高いプレゼンスを発揮できるよう私も全力を尽くします。いずれは世界が一つになり、平和で豊かな社会になるような一助となれば幸いです。
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コメント
[…] 昨日は武士道の根源や成り立ち、世界からの注目度について書きました。 […]
[…] […]
[…] 以前にも書きましたが、武士道は道徳理念の規範として人々から尊重されていました。 […]
[…] 新渡戸翁がこの本を書いた経緯については、武士道のシリーズ初回のブログでも完結ですが触れました。 […]